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スフィンゴミエリン

スフィンゴミエリン

長鎖アミノアルコールであるスフィンゴシンという成分に脂肪酸が結合した「セラミド」に、さらにリン酸とコリンが結合したものがスフィンゴミエリンです。
スフィンゴミエリンは細胞膜を構成する成分として全身に広く分布し、哺乳動物細胞の総リン脂質の5〜10%を占めています。とくに神経細胞の軸索を覆うミエリン鞘の構成成分であることが広く知られています。
ヒトの母乳には3.3~13.3mg/100mlのスフィンゴミエリンが含まれており、母乳のリン脂質のなかで最も量の多い成分であるとの報告があります。赤ちゃんの発達における役割として、細胞の増殖や分化、脳神経系の発達、消化管の成熟化との関連などが報告されています。

母乳事典