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タウリン

分子中にイオウ原子を含む含硫アミノ酸の一種。1827年にウシの胆汁から発見されたことから、雄ウシを意味するラテン語のタウルス(Taurus)に因みタウリンと命名されました。ヒトの体内には体重の0.1%に相当する量のタウリンが存在しています。ほとんどすべての組織に見いだされ、特に高濃度で存在するのは脳と心臓で、目(網膜)や肝臓にも多く存在します。タウリンはアミノ酸ですがたんぱく質合成には使われず、遊離の状態で存在するのが特徴です。

タウリンは母乳にも含まれており、赤ちゃんではとくに脳神経系や網膜機能の発達などに関与することが知られています。大人は体内でタウリンを作ることができますが、赤ちゃんではこの働きが弱く必要量のタウリンを作ることができないので、栄養学的に必須アミノ酸と言われています。

<おまけ情報>

ネコにとってタウリンは必須アミノ酸です。タウリン不足になると、視力が低下したり、心臓機能に異常を生じることがわかっています。このため、市販のキャットフードにはタウリンが添加されていることがあります。手作りご飯をネコにあげているかたは、タウリン不足にならないようにご注意ください。

タウリン図
タウリン写真

母乳事典