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水分

私たちの体にもっとも多く含まれる物質で、成人男性では体重の約60%、成人女性では約55%、高齢者では約50%を水分が占めています。

飲料水や食物から摂取した水分は腸で吸収され、血液やリンパ液として全身を循環しています。血液は栄養分や酸素を体のすみずみに運ぶとともに、老廃物や二酸化炭素を回収する役割を担っています。老廃物は腎臓で尿として排泄され、二酸化炭素は肺で酸素と交換されます。栄養分や老廃物は血漿(血液の液体部分)に溶けた状態で運搬され、酸素もヘモグロビンに結合し、赤血球の中で溶けた状態で運搬されます。
また体の中ではエネルギーを産生したり、多種多様な成分を合成し不要になった成分を分解したりと、さまざまな化学反応が起きています。このような化学反応は水に溶けた状態で行われており、水はあらゆる生命活動に必要不可欠なのです。
さらに、温まりにくく冷めにくい水の性質によって私たちの体温は一定に保たれています。運動などで体温が上がったときには汗をかき、体表面で汗が蒸発するときに気化熱を奪うことで体温を維持します。

<赤ちゃんの水分>
生まれたばかりの赤ちゃんでは体重の約80%が水分です。赤ちゃんの肌がみずみずしく、弾力があるのは水分が多いからです。
一方で、赤ちゃんは新陳代謝が活発でいっぱい汗をかきます。さらに腎臓の機能が未熟なので、老廃物と一緒に大量の水分をおしっことして排泄してしまいます。つまり赤ちゃんは大人に比べて水分不足になりやすいのです。

生後6か月くらいまでは母乳やミルクだけで必要な水分は摂れているとされていますが、いっぱい汗をかいたときは水分の補給が必要かもしれません。なお、熱が出たときや下痢嘔吐のときは、急激に水分が失われるので、迷わず医師に相談しましょう。
また離乳食が始まると、母乳やミルクの量も回数も減っていきます。離乳食を始めたら、母乳やミルク以外の水分補給も始めましょう。

母乳事典